同人誌を印刷しよう

マンガを描いたらPIXIVやツイッターなんかでみんなにみてもらったり、自分のサイトに展示したりするよね。
今は昔より自分の作品を世の中に発信しやすくはなっているけど、やっぱりマンガを描いたら最終的には「本」にしてみたくなるのではないでしょうか?

本にする手段は大きくわけて2種類。印刷所で製本してもらう形と自分で製本する方法です。

自分で印刷・製本

コピー本
一番メジャーで簡単な方法です。アナログで仕上げてもデジタルで仕上げても、さほど作り方は変わりません。

同人誌の大きさはA5かB5。
最近のイベントではB5が主流になっているようです。マンガの場合はやはり自分の絵を大きく見せたいですよね。
A4サイズの原稿用紙に描いた場合、タチキリ内枠がB5サイズです。B4サイズの原稿用紙に描いた場合は82%縮小することになります。

・印刷準備1

原稿をB5サイズにしよう

アナログ―――タチキリ枠でカットする場合。
定規とカッタ-で原稿をきれいに切り取ります。するとB5の原稿になるのでそのままコピーできます。

アナログ―――カットしない場合。
いったん原稿をA4サイズでコピーします。その後、そのコピーをB5サイズにカットします。 この方法が主流です。なぜなら、のちのち原画を使ってコピー本をオフセット印刷に再録できるからです。

デジタル―――画面上でB5サイズにするだけ(簡単!)
念のため元のファイルも保存しておきましょう。

・印刷準備2 コピーをするために

コピー機は今ではほとんどのコンビニにあります。たいていは1枚10円です。できるだけ値段を安くするために原紙を少なくします。もちろん自宅のプリンタ-を使って出してもかまいません。

両面印刷の場合。
両面印刷の長所は薄い本が作れる、コピー代を押さえられるという2点です。
短所は紙が薄い場合裏写りしてしまう、コンビニによって両面印刷を断る店もある、ということです。
近所のコンビニのコピー機が両面印刷できるか確認しましょう。

両面印刷して平綴じ。
ペ-ジの置き型に注意が必要。1Pずつ折って右端をホチキスで止める方法です。
4-1
3-2
となるように、B4の紙の両面に1Pから4P印刷します。16Pの本の場合は
4-1 8-5 12-9 16-13
3-2 7-6 10-11 15-14

上記のようなページ配置になります。

両面印刷で中綴じ。
ページの置き方に注意。全部をかさねて真ん中をホチキスで止める方法です。
この場合、上下が開くホチキスが必要です→こういうの。
ページの並べ方は最初のページと最後のページがくっつきます。16Pだと下記のようになります。

16-1 14-3 12-5 10-8
15-2 13-4 11-6 11-9

必ず1Pの裏は2Pになるように注意してください。

片面印刷
残念ながら近所のコンビニのコピー機は片面印刷しかできなかった、そんな場合は平綴じ本しか作れない。
1-2 3-4 と順番通りに並べて印刷し、折って右端をホチキスで止めよう。

・印刷開始 コンビニに行こう

たいていは自分で印刷できるがまれに店員さんがやってくれる場所もある。そういう店の場合は即行立ち去ろう。

セロテ-プで貼りあわせた原稿の場合、セロテ-プの影が映ることもある。その場合は1枚コピーをとり、影を修正液で消して、そのコピーを利用しよう。 もちろんコピーを重ねれば重ねるだけ原稿が黒く、荒くなるのは仕方がない。

原稿を忘れるな! 
コピー機の中に原稿を忘れていくと、あとで二度とその店に行けなくなるぞ!

・製本しよう

中綴じにしても平綴じにしてもコピーした紙をせっせと折るのは同じ。
折った紙は重いもの、たとえば電話帳や辞書の下に引き、できるだけ薄くしておこう。

組み合わせてホチキスで止めると平綴じの場合は針の目が出て危険な場合もある。 気になる人はかわいいシールでも張って隠してしまおう。

平綴じ・中綴じともホチキスの背は見えてしまう。 ホチキスの芯もシルバーだけでなくカラーの芯が売っているので本にあわせて色を変えても楽しい。

表紙に工夫。
いろいろと試せて遊べるのがコピー本のいいところだ。表紙を1冊ごとに変えることだって可能。
表紙をカラーコピーにしてみたり、2色印刷にしてみたり、手書きにしたりシールで飾ったり、いろいろ楽しんでみよう。
イベントに参加する場合、余裕を持って作ろう。でないとイベント会場のスペースで自転車操業的に作るはめになる(よくやるんだ、これが)。

印刷所で印刷

同人誌印刷には「オフセット」「簡易オフセット」という2種類の印刷を使うのがふつうです。
部数が多い場合は「オフセット」、50冊以下の場合や、安く仕上げたい場合は「簡易オフセット」をお願いしましょう。
仕上がりのきれいさで言えばやはり「オフセット」印刷。詳細な設定ができますし、使える紙の種類やインクの種類も豊富です。 値段は印刷所によってそれぞれですが、各印刷所とも独自のキャンペ-ンをやっていたりするので、うまくそのキャンペ-ンを使って安くしあげましょう。

簡易オフセットの場合は使える紙が決まっていたり、インクが決まっていたりします。その分安くあがるので文句は言わない。
ただしどこでもやっているわけではないので事前に調べましょう。
初心者の方はまず簡易オフセットで印刷の手順になれた方がいいかもしれません。

・入稿
原稿を印刷所に届けることを入稿と言います。実際原稿を持ち込むこともあれば、データとして送ることも可能です。
紙のまま原稿を持ち込むときはなにもしなくて大丈夫です。ただし、ノンブル(ページ番号)がちゃんとあるかどうか、奥付が書いてあるかどうかだけ確認しましょう。
店に行けれは使える紙なども確認できます。
データとして入稿する場合はタチキリで切り抜きをするようにいわれる場合があります。その印刷所のデ-タ入稿の決まりにそってデ-タを送りましょう。

・支払い
原則、前金です。

・出来上がり
イベントがあれば会場へ搬入してくれるところが多いです。もちろん自宅へ郵送も可能。
どんな本ができたかどきどきしますね。
イベント会場で包みをあけて自分の本を取り出す快感というのは、何度味わっても最高です!

あなたの同人誌に幸多かれ!



Page top