同人誌と一口にいってもさまざまな形態がある

同人誌と一口に言ってもさまざまな形態があります。
それこそ昭和の初めに文人たちが原稿を持ち寄って本にしていた時代から、日本の同人誌の歴史は長い。
ここではそんな同人誌の代表的な名称と、同人誌用語を解説。

会員制同人誌
何人かが集まり文や絵やマンガを描き、その運営のために各人が会費を払う方式。
昔はコピーもなかったし印刷代も高かったのでほとんどこの方法。

サークル誌
上記とほぼ同じだが創作する人だけでなく、その本を読みたい会員を募集、サークル員がら集めたお金で印刷する。前金制がほとんど。
私がコミケに参加した頃はこれが主流。お金は「予約金」と言ったが、予約した本が出せなくて返金したり、そのままばっくれる人もいた。

個人誌
最近の同人誌はほとんどこれ。個人で出してイベントで不特定多数に販売。

ゲスト本
サークル誌が盛んだった頃にこう呼ばれる本があった。一人の主催者がよそから大勢のゲストを呼んで描いてもらった。
今のアンソロと違うのはほとんどテーマがないこと。儲けの分配がないこと。そのかわり自分のサークルや本の宣伝をさせてもらった。
大勢ゲストを呼ぶ方がいいとされ、運営者がほとんど知らない人まで描いていた。

アンソロジー
ゲスト本に比べテーマがしっかりしている。執筆者はだいたいが知り合い。儲けを分配するところも。その分、内容に制約も多い。

再録本
過去に出した作品を再度掲載する本。希望者が多いものもあれば、運営者がなにも描くものがない、あるいは締め切りに間に合わず過去作品でお茶を濁す場合も。

知っておくと便利な同人用語

夏コミ・冬コミ
言わずとしれた日本最大の同人誌即売会コミックマーケットの夏と冬の名称。

春コミ
3月に行われる赤ブーブー社主催の同人誌即売会

スパコミ
5月のGWに行われる赤ブーブー社主催の同人誌即売会。コミケについで規模が大きい。

シティ
赤ブーブー社主催の同人誌即売会の全般を指す。

オンリー
ジャンルごと、あるいはカップリングごとに開催される小規模な同人誌即売会。

プチオンリー
主に赤ブー主催のシティで開催される、大きな同人誌即売会の中でのオンリーイベント。大本の即売会に料金を払って申し込んだあと、プリオンリーを主催するサークルに書類、あるいはネットで申し込む。そのさいは料金は掛からない。メリットとしては仲間ができる、ジャンルで固まることができる。デメリットはしがらみができる(笑)。


即売会の会場のサークル配置で机で作られるひとかたまりの列のこと。

お誕生日席
即売会の会場のサークル配置で島の先端になること。売り上げに繋がりやすいがここで売れないとツライ。


即売会の会場のサークル配置で文字どおり壁側に配置されること。大手サークルの場合が多いが、ときどき、なんでわしらが壁? それなんのいやがらせ?! という弱小サークルが配置されることもある。運営側のきまぐれか、大手同士で混乱するため空白地帯を設けるためか、狙いは定かではない。うまくいけば間違えて売れるので嘆かずにがんばろう。

差し入れ
かつては好きな作家に花束をプレゼントすることが盛んに行われたが、有明に会場が移ってからは菓子やグッズなどに変ってきた。

スケブ
スケッチブックの略。ファンが好きな作家さんに絵を描いてもらうために渡す。作家は断ってもよい。中には本を読まずにとりあえず描いてもらえばいいという失礼な人も。また作家側も求めていないのにスケブ描きますと看板を出している人も。


3人以上並ぶと列と呼ばれる。あまりにも長い列ができるとスタッフが駆けつける。島中で列ができるのは混雑の原因。

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